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2008年8月30日 (土)

昭和車的実験室(T-VIS編)

8月も今日を含めて後二日で終わりの今日、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
いやぁバタバタと忙しくしていたら、当ブログの更新もカナリのご無沙汰でございました。
皆さんは充実した8月を過す事が出来ましたでしょうか。
短い夏も終わり、これからは味覚の秋、行楽の秋、ドライブの秋です。
さぁドライブに向けて、しっかり昭和車の整備しておきましょう!

 

今日は「昭和車的実験室(T-VIS編)」という事で語ってみたいと思います。

 

 
皆さんはT-VISはご存知でしょうか?
当ブログにお越しの方々は特にGX系好きな方々が多いと思うので、良くご存知の方も多い事でしょう。
1G-GEUエンジンの吸気側に取り付けられたシステムの事で、高回転のパワーを損なわず、低速側のトルクと燃費も両立させようと言う欲張りなシステムなのです。
現代ではもっともっと高度なシステム(ホンダVTECやトヨタVVT-I等)がありますが、その走りとでも言えば良いのではないでしょうか。 
 

 
吸気制御装置T-VIS(トヨタ バリアブルインダクションシステム)とは
吸気マニホールドの各気筒用通路を2分割し、片側の通路に吸気制御バルブを設け、このバルブをエンジン回転数に応じて開閉する事により、従来の4バルブエンジンにありがちな低速性能の低下を防ぐと共に、低中速域での燃焼状態を常に安定させ燃費の向上をはかりました。(新型車解説書より引用)

 
 
私的に少し解説すると、流体と言うものは仮に流量が同じ場合、通路の面積が狭いほど流速が上がります。
広いほど、流速は遅くなります。
例えるならストローを思い出してください。
同じように吸っても、細い方が勢い良く吸えるはずです。
エンジンの吸気側に関しても同じ事が言えるのです。
低速域の様に吸気流量が少ない場合、吸気面積が大きいほど吸気流速が落ちてしまいます。
流速が落ちる事によって、燃焼効率の低下、低速域のエンジンの緩慢さやトルクの無さ、また燃費の低下など弊害が発生してしまいます。
逆に高回転の様に吸気流量が多い場合は、吸気面積はそれなりに大きい方が吸気抵抗が少なく性能が上がります。
狭ければ、吸気抵抗が大きくなり高回転になればなるほどパワーが出ない事になります。
それならば低速では吸気面積を絞って、高回転では吸気面積を広げてやればいいじゃないかという事です。

 

そこでこのT-VISの登場です。
1G-GEUはサージタンクより1気筒に対して2ポート(バルブ1に対して1ポート、合計12ポート)ずつ配されているわけですが、其のうちの1ポートずつにバルブが取り付けられています。
低中速ではそのバルブを閉じて1ポート化。
高回転では其のバルブを開けて2ポート化にするんです。
単純に高回転では吸気面積は、ほぼ倍になるという事です。
今の技術からすれば原始的な制御方法ではありますが、とても良く考えられたシステムです。

 
 
そういった制御ではスロットルも同じような工夫がなされています。
1G-GEUでは、ツーバレルスロットルボディといって、スロットルバタフライが(大小)に分かれています。
小さい方(プライマリースロットルバルブ)は低負荷用で、大きい方(セカンダリースロットルバルブ)は高負荷用です。
プライマリー側開度25°でセカンダリーも開き始めるようになってます。
T-VISと同じような考え方で、低速域をより細かく制御しようという事なのです。

 
 

 

面倒臭い機械的な話はコレ位にして、ココでとりあえず実験してみたいと思います。
本来回転数制御されているはずのT-VISを全回転域全開状態にしてみたいと思います。
どの程度T-VISが1G-Gに効果的なのか、違いでわかるはずです。
ガンガン飛ばすなら、T-VISなんて要らないんじゃないの??
街乗り以外は効果無いんじゃない???
色々と意見がありそうなので、早速いってみましょう。

 
 
制御方法はサージタンクの負圧による制御になります。
サージタンク→バキュームタンク→VSV(バキュームスイッチングバルブ)→T-VISアクチュエーターの順で負圧がかかります。
要はアクチュエーターに負圧が掛かれば閉じて、大気圧になれば開くという事です。
そのスイッチングをある回転でVSVがON、OFFして動作しているわけです。
という事は単純にアクチュエーターに常に大気圧を掛ければ開きっぱなしという事です。
Dsc01939  

 

 

 

 

 

 

 

写真正面のアクチュエーターがT-VISのものです。
そこに入っている負圧ホースを抜いてしまえば作業は完了。
一応抜いたホースにはメクラしておきました。

 

「T-VIS OFFでのインプレ」
まずアクセルの反応が鈍い(マイルド)になりました。
ノーマルの方がシャキシャキ吹けるのに対して、何ともマッタリしています。
走り出してスグ感じるのは、アクセル開度に対して車速の乗りが遅い事。
まぁ著しく走らない訳ではないので、ちょっと遅いかなぁって感じです。
ハーフアクセルにて100㌔強まで加速してみると、ナンだか遅いぞコレ。
いつもならばとっくに100㌔越えているところなのにって感じです。
中速域は結構な差を感じますね~。
それでは全開インプレですが、さすがに高回転はどちらもT-VISは開いているので差は無し。
あえて言うならば、中速域のトルク感が無くなったのでシフトアップして回転がドロップした時の加速が若干遅い感じです。
吹け上がっていくフィーリングはそんなに悪くなかったですよ。

 

「T-VIS ONでのインプレ」
お~アクセルに対して、エンジンの反応がかなり敏感になりましたよ~。
コレだよコレッ!このシャキシャキ感が無いとね~やっぱり。
走り出して一番違うのはやはり中速での加速力。
もうはっきり言って段違いに走ります。
トルクの厚さが歴然。
当然全開走行をさせても中速のトルクが有る分、車速の伸びが良いです。
OFFでは上しか楽しくないんですけど、ONでは中速から加速力を楽しめます。
いかに吸気制御がエンジンの燃焼状態に影響があるか、今回の実験ではっきりと判りました。
T-VIS恐るべし!!!

 

Dsc01943

 
 

 

 

 

 

 

あとがき
今回は前から一度やってみようと思っていたT-VISの実験をやってみました。
これだけの違いが出るとは、やはり当時の開発陣たちの苦労の結晶は伊達じゃなかったですね。
直列6気筒1G-GEUツインカム24、すでにデビューから26年も経っていますが、今でもナカナカ楽しいエンジンです。

 

ココ最近はイーグル三昧ですな~。
次は何をいきましょうかね~。
次回もお楽しみに~ マタネッ(*^-゚)/~

2008年8月10日 (日)

昭和車的改造計画(イーグル駆動系編)

夏全開の今日この頃、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
こよみ上はすでに秋なんですよね。
いやぁまだまだこの暑さは夏ですよね~。
さぁ暑い夏だからこそ、やりたい事を精力的にやっていきましょうね!!

当ブログにお越しの皆さまで、ココ最近イーグルネタが少ないなぁなんて思っている方居られるのではないでしょうか。
セダン君ばかり触っている様ですが、実はイーグル君も確実に進化しております。
今回は久々のイーグルネタで参りましょう。

 

 

今日は「昭和車的改造計画(イーグル駆動系編)」という事で語ってみたいと思います。

 

 

今回はタイトルのとおり、駆動系編でいってみたいと思います。
我が相棒イーグル君は、今までノーマルクラッチで乗ってきました。
特にサーキットを走るわけでもなく、ドリフトするわけでもないので全く問題なく使用してます。
まぁセダンらしくクラッチ踏力も軽くて半クラも楽だし、エンジンパワーもたかが知れていますから、むしろこの位ゆるい方が良い感じです。
まぁそうは言っても強化クラッチを入れた時のつながり感は気持ち良いんですよね~。
特に全開加速の時や、ロケットスタート時などは、強化クラッチのしっかり感は最高です。
サスガにノーマルでは、全開時のしっかり感が足りないんです。
街乗りは最高なんですけど。
という事で定番のTRDの強化クラッチを装着したいと思います。

 

今回装着するのはTRDの強化。
どうせ強化を入れるなら、フライホイールも入れたいですよね。
という事であわせてJUNの鍛造フライホイールも奢ってしまいましょう。
さぁどうなる事やら、楽しみですハイ。

 

装着部品はコレ↓
Dsc01520  

 

 

 

 

 

 

 

ディスクはメタルフェーシングタイプをチョイスです。
操作性から考えればスポーツフェーシングの方が格段に良いと思うのですが、昔からメタルを使い慣れているので、今回はメタルを使用します。
カチッとつながる感触が気持ち良いのよね~コレが。
残念ながらメタルフェーシングは廃盤です。
これは私のデットストックで、いつか装着しようと取って置いた物です。
カバーは今でも購入できますので、スポーツフェーシングで装着する場合は問題ないです。

 

フライホイールはコレ↓
Dsc01517  

 

 

 

 

 

 

 

軽量フライホイールなのでそこそこ軽いです。
中低速トルク犠牲にならなければ良いのですが、その点が心配です。
高回転は良くなる事間違いなし!!
結果はいかに!?
装着はいつもお世話になっている、GRACEさんhttp://www7.plala.or.jp/grace-r/graceracingfactory.htm にてお願いしました。

 

「TRD強化メタルクラッチとJUNフライホイールのインプレです」
サーキット引退後、久し振りの強化クラッチという事で踏力の重さに思わずニヤッとしました。
ノーマルよりもグッと重くなりましたよ!!これぞ強化って感じです。
1発目のクラッチミートで、意外と半クラが効く事にびっくり。
とは言えさすがにメタルです。
ちょっと気を抜くとジャダーが凄い。
ジャダーを起こさない様に気を使う必要があります。
もう少し馴染んでくれば、乗りやすくもなって来るでしょう。
あとはフライホイールの感触ですが、確かに空ぶかしでも軽快な感じです。
シャキシャキと吹ける感触はとっても良いですね~。
ツインカムのレスポンス増量で楽しさも増量です。

 
全開加速した印象は、切れ味が鋭くてどんどん回したくなる感じです。
心配していた中低速のトルクダウンも殆ど感じられません。
高回転の吹け切り感も抜群、シフトアップした時のクラッチのしっかり感も最高。
もう回さずにはいられません。
街中を走っているときはメタルに気を使って疲れますが、カッ飛んだ時は最高に気持ち良いですね~
カチ回してこそのツインカム24。
やっぱり楽しいですね。
私的には1G-Gとしては良いバランスになってきたんではないかと思います。
ん~満足満足
Dsc01794 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
今回念願の駆動系に手を入れる事ができました。
貧乏人の私には金銭的に厳しいですが、この楽しさには変えられませんよねヤッパリ。
イーグル君でやってみたい事が沢山あるので、徐々にやっていきたいと思います。
1Gツインカム、まだまだいきますよ~
次回もお楽しみに~ マタネッ(*^-゚)/~

2008年8月 3日 (日)

昭和車的日常ネタ(メンテナンス其の八)

暑い毎日、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
もう8月、夏本番ですね~。
海に花火に祭りと大忙しですか?
私はと言えば、昭和車三昧の毎日です。
この時期は暑いので、乗るよりも改造る方が多くなってしまいます。
さぁ暑さに負けず、頑張っていきましょうか!!

 

 

今日は「昭和車的日常ネタ(メンテナンス其の八)」という事で語っていきたいとおもいます。

 

 

セダン君のメンテナンス記も結構な回数になりました。
でもまだまだやらなくてはいけない箇所が多々あるんですね。
今日はリヤブレーキ周りを部品交換したいと思います。
フロントのブレーキホース及びパッドは前オーナーの手によって新品交換されているのですが、リヤ周りはそのまま。
トラブルが出る前に交換しておきましょう。
あとついでにエンジンのオイルレベルゲージも交換しておきます。
ゆるゆるのスッポンスッポンでどうしようもないので、問答無用で交換です。

 

交換部品はコレ↓
Dsc01637  

 

 

 

 

 

 

 

やっぱり新品部品って良いなぁ。
ゴムの弾性の若々しい感じがヤル気になります。

 
GX61の場合、リヤのブレーキホースはボディからロアアームまでで1本。
Dsc01639  

 

 

 

 

 

 

 

ロアアームからキャリパーまでで1本の2分割です。
Dsc01638
 

 

 

 

 

 

 

  
25年モノなので、いかにも動脈硬化全開な感じです。
こんなんでフルブレーキする気には絶対ならないです。
パンッという音と共に天国へ旅立てます。

 

外してみてやっぱりカッチカチ。
Dsc01640  

 

 

 

 

 

 

 

ここまで劣化しててもとりあえずトラブル無く走れていたのですから、丈夫なもんですね~。
小さなヒビも多々あります。
25年という歳月はシビアに昭和車を蝕んでいるんですよ。
まぁこのまま使ってもスグに破裂する事は無いと思いますが、命の保証はありません。
ここはサクッと新品交換しちゃいましょう。

 

それとエンジンオイルレベルゲージの交換です。
差し替えるだけなので誰でもできますが、せっかくなので写真を撮ってみました。
Dsc01642  

 

 

 

 

 

 

 

左が今までの物、右が新品。
すっかり肩が撫で肩になってしまってます。
これじゃダメですよね。
まぁ25年モノですからこんなもんでしょう。

 

 

 

今回は特に改造ではないので、フィーリングが良くなったと言う様な事はありません。
でも少しづつですが不安箇所が減ってきているので、より安心して乗れる昭和車になってきている事は間違いありません。
快適ドライブ仕様を目指して、これからも頑張っていきますよ~。
次回更新もお楽しみに~ マタネッ(*^-゚)/~

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