記念企画「昭和車(GX61)論」
11月第一日曜日の今日、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
いやぁ、寒くなってきましたね~。
ココ新潟も昭和車シーズン終了間近。
みなさんやり残したメンテなどありませんか?
冬眠前にしっかりとメンテしておきましょうね~。
雪が降らない地域は年中乗れるので、安全運転で冬も楽しみましょう。
今日はいつもと内容を変えて、オーナー暦12年を記念して「昭和車(GX61)論」を語ってみようと思います。
今回は当館最長の長さなので、おトイレ休憩は今のうちですよ~。
2005年9月に相棒イーグルが納車されて、早12年。
あっと言う間の12年でございました。
12年を振り返りつつ、昭和車(GX61)を論じてみようかなと思います。
グダグダと語ろうと思ってますので、興味の無い方はスルーして下さいね。
また私の発言で不快に思われる方も居るかと思いますが、当館管理人の独断と偏見に満ちた内容なので、ご容赦願います。
最初は「昭和車イイネ!」というタイトルから。
実はこのタイトルには私なりの反発精神があるんです。
イイネ!は敬愛している「クレイジーケンバンド 横山剣さん」のイイネを拝借させていただきました。
それではなぜ「旧車イイネ」ではなく「昭和車イイネ」だったのかといえば、当時GX61は旧車扱いしてもらえない存在だったという事。
当時でも20年以上経過した車ではあったものの、80年代の車はあまり旧車として扱ってもらえなかった(あまり市場価値もなかったしね)。
しかもGX61というと、「あんなの旧車じゃね~よ」「旧車はハコスカとかケンメリとかS30とかダルマとかだよ」「GX61なんてただの族車じゃん」「旧車はキャブだろ」等々、辛辣な言葉を良く頂いたもんです。
それだけ、GX61なんて価値がないという扱いだったんですね。
車関係の知り合いに「あぁ~、GX61ね、俺大っ嫌い」って言われたときは、さすがにカチンと来ましたけどね。
だから当時、大枚はたいて飛行機に乗ってまでGX61を買いに行く私なんて、キチガイ扱いでしたよホント(笑。
その当時私が思ったのは、「旧車という偏った概念は要らないんじゃね~の?」という事。
ココまでが旧車でココからは旧車じゃない。
それって誰が決めんの?
古かろうが古くなかろうが、価値があろうが無かろうが、惚れた車に乗る事が車好きの本望だろう。
それでも最近の車との判りやすい住み分けの目印も必用かな。
じゃあどこで括るかといえば、やっぱり「昭和年式」だろう。
それなら昭和車ってやっぱりイイよね~って事で「昭和車イイネ!」となりました。
管理人なりの、旧車概念へのアンチテーゼだったつもりです。
またブログを始める理由としては、せっかくGX61に乗るんだから、極少数のGX好きの方々に、修理や改造の情報共有、またGX61の良さ等々少しでも伝える事や共有することができたらな~なんて想いでブログを始めました。
そんな想いで12年。
70万件以上のアクセスを頂いて、本当に光栄に思います。
ココに来て頂いたみなさん、ありがとう。
ココからはGX61について。
昭和57年式GX61マークⅡ、グランデツインカム24。
福岡から私の元へやってきました。
最初のオーナーさんは大分の方だったみたいです。
納車時は26500㌔走行、現在35500㌔走行。
12年で1万キロも走ってません(笑。
その代わり、全開率は物凄く高いかと思いますが(汗。
今もなお絶好調で、35年を感じさせない走りを見せてくれます。
当時、ネットでも雑誌でもGX61、GX71はそんなに人気も無く、中古車も極上が激安でゴロゴロしてました。
ヤフオクにもちょこちょこGX61は出てましたね。
中古車サイトでも、イーグルのツインカム24、ジュエルパールのリミテッドが40万くらいで普通に売れ残ってましたしね。
それに今みたいに雑誌でGX61特集なんてありえなかったし、とりあげられても一部の暴走族系の雑誌くらいのもの。
(GX61=渋い)なんて誰も思ってなかったですよ、ホント。
(GX61=族)っていうイメージが99%だったと思います。
使い捨ての族車の典型だったんじゃないかな。
でも私は走り屋上がりの人間。
なので、屋根切ってタケヤリ立ててという改造ではなく、キッチリ足入れて、デフとギヤ換えて、アクセル全開でかっ飛ぶのが身上。
せっかく直6ツインカムも載ってるし、たとえGX61でも、しっかり造れば楽しい車になるはずと信じて、今も作り続けてます。
良く「なんでGX61でやるの?」て聞かれますが、答えは「GX61が一番好きだから、好きな車でやりたい」って事。
好きな車に理由なんて必要ないですからね。
私にはコレしかないんです。
10年以上、サーキットと競争に没頭してきたから、ココからはじっくりと一番好きな車と向き合いたい。
そんな想いで相棒イーグルと走って来ました。
GX61をベースにして走りってのは少々無理がある。
設計も古いし、パーツも無い。
そんな事は百も承知。
でも自分はコレじゃなきゃやる意味がない。
少年時代に親父の乗るGX61に憧れてからの想いは何にも勝る。
苦労して手に入れた相棒だけに、情熱も全開。
まぁGX61だけに苦労が多いのは確かですケドね~。
GX61と言えば、北海道のGX61乗りの皆さん。
先日も高速有鉛デラックスで特集されてましたが、本当に渋カッコイイですね~。
私が北のGX61乗りの皆さんの事を知ったのは、gogo6171さんのHPに出会った時。
昔はGX61と言えば、ノーサスで出っ歯やワークス貼って、ど派手な色で原型が判らないくらい改造されて、走りより見た目な車などが一部誌面を飾ってた。
正直、私はノーマルの雰囲気が大好きなので、そんな風潮を残念に思ってました。
ところが北の皆さんは違ってた。
ノーマルを限りなく残し、きっちり落とした車高に計算しつくされたホイールとタイヤでキッチリとキメる。
そして何より、踏み切って振り回す。
衝撃的だったな~。
GX61でもこんな楽しみ方してる方々がいるんだと思って、本当に嬉しかったな~。
今、GX61が渋いっていうイメージになった事の立役者は、北のGX61乗りの皆さんだと言っても過言ではないと思います。
私も今でも大いに車造りの参考にさせて頂いてますし、とっても刺激もらってます。
全国各地にGX61の改造車は多々あれど、北の皆さんのスタイルが一番好きだな~。
私の場合はどちらかというと峠仕様に近いので、方向性は若干違うと思いますが、走り命という部分は共通しているのかな~なんて思ってます。
そうそう、GX61といえば1G-GEU。
今や過去のものとされる直6エンジン。
当時は衝撃的なデビューでしたよ~。
日産のFJ20が4バルブツインカムで鮮烈なデビューでしたが、トヨタも黙ってなかった。
アッチが4気筒16バルブなら、コチラは6気筒でツインカム24バルブだぞとガチンコで勝負。
シングルカム、キャブレターが普通の時代でしたから、6気筒ツインカム24バルブEFIは相当にハイメカニズムな印象でした。
ツインカム=スポーツエンジンの時代でしたから、みんな車好きならツインカムに憧れてたましたね。
当時良く言われた、ターボかツインカムかの論争も、今や懐かしいです。
トヨタの上級には5M-Gも存在しましたが、4バルブの直打式ヘッドは1Gから。
翌年出る4A-Gは、まさにこの1G-Gの雰囲気を踏襲してますね。
そんな1G-Gですがフタを開けてみれば、性能的にはFJの方が速かったと思います(笑。
それでもトヨタも良く考えたもんで、そのツインカム24をセリカXXだけでなくマークⅡ3兄弟に載せてしまった。
これも衝撃的だったな~。
当時、高級サルーン(悪く言えばオヤジ車)のマークⅡ3兄弟に、スポーツイメージの1G-G搭載だから、いろんな意味でミスマッチ(笑。
でも実は1G-Gのエンジンプロフィール(バルブオーバーラップ等々)を良く見てもらえれば判るんですが、実はジェントルさを非常に重視したツインカムという事が見て取れる。
この辺はトヨタの上手いところでしたね。
ツインカムはスポーツカーだけの物ではなく、スムーズでシャープで扱いやすいマルチな高性能エンジンなんだという提唱だったんでしょう。
GTでもなく、DOHCでもなく「ツインカム24」という名称も、新時代のエンジンって感じがしたもんです。
そんな1G-Gも実はボロクソに酷評されてました。
低速トルクがない、音だけは良い、ワンカムとそんなに性能差がない、燃費が悪い、FJの方がはるかに速い等々。
総じて言うと「その通り」な気がします。
決して速いエンジンではないです。
後にデビューする1G-GTも「日本初ツインカムツインターボ」という事で、人気を博しましたが、やはり低速トルクの細さや燃費の悪さから、1JZ-GTEデビューまで1世代半と短命に終わってしまった。
その頃になると他社からもドンドン高性能エンジンが出てきたので、1G-Gと言う存在自体がその時代に埋没していった様な感じでしたね。
それでもツインカムという存在を、スポーツカーだけのものじゃなく、広く広めて一般人にも浸透させていったと言う意味では、大きな役割を果たしたとも言えるかもしれません。
そんな1G-Gも今や稀少な直6ツインカム。
今更という感が否めない中、人気再燃。
流行ってのはイマイチ理解に苦しみますね。
あれだけ酷評していたエンジンが今や人気エンジン。
最近にはあまりない高回転仕様のツインカムのフィーリングが、逆に現代には新鮮なのかな。
ゴミ扱いされてきた1G-Gですが、私は大好きですよ。
速さよりもガンガン回してる感が大好き。
ドライバーがちゃんと高回転を維持して走ろうと頑張らなきゃいけないからこそ、走る楽しさがある。
直6らしいフィーリングも気持ち良いですしね。
私にとっては、デビュー当時から憧れのエンジンでした。
シルバーのタペットカバーに刻まれたTWINCAM24VALVEの文字が、本当にカッコ良く見えたんですよ~。
英語も習ってないガキだったけど、一生懸命ローマ字でTWINCAM24VALVEって書いてたもんな~。
現代車はエンジンをカバーで覆っちゃって隠してるけど、当時の車のエンジンは見せるもの。
見た目にも高性能な印象が無くちゃダメな時代でしたから、1G-Gの見た目はとってもカッコ良かった。
これがツインカムだぞ~っていう主張が、ボンネットを開ける時の楽しみでした。
今でもエンジンを掛けるときはワクワクします。
これは少年時代から変らない。
親父のGX61のイグニションを捻って子供ながらにエンジンを掛けたときの感覚と同じ。
なんとも言えない特別感なんですよね。
「いつまでも成長しねぇな俺」と思いつつ、いつも相棒に火を入れてます。
昔は捨て値で遊ぶベースだったGX61も今や稀少車の仲間入り。
程度の良い個体を手に入れるのも困難になってきました。
GX61好きな管理人には、逆になんともやりづらい時代になってきました。
部品も高騰して、入手も難しくなってきてますしね。
それでも現存している個体の価値が上がるという事は、レストアされたり大事に扱われる様になるんでしょうから、それはそれで喜ばしいのかもしれませんね。
これからもう12年先は、日本はどうなっているんでしょうか?
もうガソリン車なんて売ってないんだろうな~。
ましてやマニュアルミッションなんて、もうワードプロセッサー並みの過去の遺物でしょう(笑。
益々、昭和は遠くになりにけりです。
いやいやぁ、管理人は負けませんよ~。
しつこく時代に抗いながら、古き良き昭和を愛し続け、時には新しい新時代の技術を上手く取り入れ、昭和と平成、また次の時代を融合させていこうと思います。
渋く、キレのある気持ち良い走りの出来る昭和車。
自分の理想とするGX61になるまで、進化し続けようと思います。
進化が止まるときは、俺が死ぬ時。
俺と相棒の進化旅はまだまだ続きます。
焦らずじっくりといきましょう。
長文、お付き合いありがとうございました。
またこれまで12年のお付き合いありがとうございました。
これからもまた宜しくお願いいたします。
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