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2019年4月27日 (土)

昭和車的改造計画(排気検証 メインマフラー編)

4月の第4土曜日の今日、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
早い方は黄金週間突入でしょうか?
特に今年は超大型連休になる方が多いらしいですね~。
っという事は、超昭和車三昧ということですね!
この連休も安全運転で、目一杯昭和車をたのしみましょう。

 

 

 

 

今日は「昭和車的改造計画(排気検証 メインマフラー編)という事で語ってみようと思います。

 

 

 

 

触媒ストレートまで60パイで前回は組みましたね。
60~50に絞って、明らかに抵抗があるにも関わらず、予想以上のフィーリングの良さにすこし驚きました。
もともとトルクの細い初期1Gですから、50パイが本当は1番トルクとパワーのバランスが良いんですよね。
もともと1番最初はトラストのタコ足から、フルデュアルで造られてました。
音も鳴きの良い様にわざと曲げ加工されてたり、結構凝った造りになってましたね。
音は皆さんのご想像通りで、甲高くて超爆音。
いわゆる族車の音ですね~(笑。
音の大きさは慣れてますが、ソレより音の質が私には合わなかった。
あとたしか48パイくらいだったかと思うんですが、フルデュアルだと低速スッカスカ。
超高回転仕様で、低速が無い分6000回転からレッドまでの吹け切り感最高。
もっと細いパイ数でフルデュアルなら良かったんでしょうが、太すぎです。
最終的にはバイク用のインナーサイレンサーで排気の調整して、大分乗りやすくなりました。

 

 

そしてフルデュアルを外した決定的な理由は、致命的重さ。
まぁ~当然パイプが2本連結してるわけだから当たり前ですよね。
走りを身上としている当館では重いという事は1番のデメリット。
重量増は車の運動性と著しく落とします。
その後50パイのストレートを入れたんですが、マフラーでかなり軽くなった事と中低速のトルクが復活した事で、、もの凄く楽にスピードが乗る様になった事を良く覚えてます。
マフラーって排気効率も大事ですが、見落としがちな重量も大切なんですよ~。

 

 

ちょっと話がそれちゃいましたね、本題に戻りましょう。
なかなかバランスの良い50パイストレートですが、タコ足が60ならメインマフラーも60で引きたくなるのが人情ってもんです。
空気の通り道に段差があるってだけで、我慢できない。
エンジンを加工した事がある人(特にポート)なんかは多分私と同じ病に掛かっているはず。
段差アレルギー(笑。
もう段差見ただけで、イラッとする。
丁度、メインマフラーのタイコも穴が開き始めてるし、今年車検もあるからどちらにしろマフラーは交換時期。
早速ユナイトさんにメイン60パイで注文しましたよ。

 

 

Gx61-004_1  
大箱2個目。
Gx61-005  
超久しぶりの新品マフラー。
やっぱり新品はテンション上がるなぁ~。
前回は某86系ショップのマフラーでしたが、今回はユナイトさん。
差込式ではなくフランジ式で造りも良い。
なにせ今までのマフラーがフィッティング超最悪でしたから、今回は大丈夫でしょう。
Gx61-006  
61セダン以来のストレート出口。
60パイデュアルです。
ストレートデュアルは王道ですね。
Gx61-010_2  
今までの中間と比較です。
やっぱり太さが10ミリかわると全然違いますね~。
これはかなり変わりそうな予感。
あと補足ですが、ユナイトさんのマフラーには触媒ストレートがついて来ます。
ですが純正触媒に合わせた造りになっておらず、純正触媒を使用できるようにするには中間パイプの延長加工が必要です。
またタコ足がシャコタン仕様になっていてボディに近くしてある場合、高さが合わないと思います。
その辺もフィッティング加工が必要になります。

 

早速取り付け作業。
フィッティングはバッチリでした。
当然、触媒にあわせた延長加工と高さを合わせるフィッティング加工はしてますが、大筋のフィッティングはバッチリ。
吊り位置もパイプ長も曲げも完璧。
前回のマフラーの悪夢が少しよぎりましたが、今回は完璧でした。
ココで管理人、凡ミスやっちゃいました。
取り付け後の写真撮り忘れたぁ~。
まぁテールエンドはわりかし低めの位置で、少しぶら下がり感があるかな。
好みとしてはもっとバンパーに近い位置に出したいところですね。
あとは定番な感じです。
出口だけなら、前のハネ上げハス切りの方が断然好みです。

 

 

では早速テストです。
フジツボタコ足+フル60パイストレートのインプレです。
まず、排気音がまた更に大きくなりましたね。
音質も太さが増して、50パイとは全然違います。
新品のタイコなので消音性能はかなり高いはずですが、予想以上に音が大きい。
特に全開音はかなりの音量。
ジェントルさは無いな。

 

走りの変化ですが、当然ながら高回転の吹け切り感は良くなりましたね。
6000以上でも淀む事なくレッドまで回ります。
エンジンがノーマルのままなので劇的に変化したわけではありませんが、とにかく吹け切り感は良いですよ。
10ミリの段差解消で、高回転での抵抗はかなり減ったはずです。
ですが4000~5000回転近辺はやはりメイン50の方が若干良いかな。
あと低回転のレスポンスが少し鈍くなりましたね。
発進しようかと軽くアクセルを入れても、50パイよりも反応が鈍い。
排気の量が少ない低回転では、流速が出ない分鈍くなっちゃっているんでしょうね。
高回転の抜けの代償として、コレは仕方ないですね。
でも、マフラーに関しては予想していたよりも変化は大きくないです。
予想ではもう少し違いがでるかと思ってましたが、
メイン50のままでも、60に換えてもどちらも結構良い感じでしたね。

 

GX61に搭載されてる初期1G-G。
最高出力160ps/6,400rpm
最高トルク18,5kg-m/5,200rpm
(以上グロス表示)
カタログスペックではありますが、この数値からしてみてもかなり高回転で性能が発揮されるエンジン仕様。
パワーグラフで見ると、やはり4000回転からの本領。
このエンジン仕様の高回転の良いところを目一杯伸ばそうとしているのがフジツボ。
本領発揮する前から全開まで、全域を良くしてくれるのがトラスト。
私はそんな印象を感じました。

 

 

まとめです。
今回、トラストタコ足+フル50パイストレートから、フジツボタコ足+フル60パイストレートに交換完了しました。
予想以上に性能変化がありましたね~。
全域トルクフルのトラスト+50ストレートに比べて、明らかに高回転仕様なフジツボ+60ストレート。
こうなってくると、あとはオーナーさんがドコに性能を求めているかでパーツチョイスが変ってきますね。
トラストタコ足+50パイは、本当にノーマルを全域良くしたようなバランスの良さ。
1000回転や2000回転っていう極低回転を除けば、ノーマルよりもパワーもトルク感も良い。
音もトラストらしい良い音だしますし、あとはコストパフォーマンスが最高。
十分に満足いくレベルにあると思います。
フジツボはやっぱりお値段が高い。
確かにタコ足としての排気性能の良さはレスポンス、音からしてハイレベルです。
さすが老舗マフラーメーカーのフジツボの迫力を感じます。
ですがトラストの3倍という金額からも、普通に手が出せるものではないですよね。
今回、タケシタさんがフジツボと共同開発ということで復刻再販となってくれたお陰で私も購入する事ができました。
まさかのフジツボタコ足復活ということで、本当にタケシタさんには感謝感謝です。
そういう意味では新品が手に入るだけありがたいので、金額の事を言うのは野暮ってもんですね。
高回転の吹け切り感、パワー感、もしくはフジツボ独特の排気音に拘る方なら、入れる価値有りです。
初期1G-Gの高回転をより感動的にしてくれるのは間違いないです。

 

 

 

 

 
数回に分けて、排気検証やって参りました。
私も色々な車を触ってきましたが、やはり排気系ってデリケートですよね。
ちょっとした違いでも変化が出てくるし、とにかくバランスが難しい。
できればもっと細かくパイ数を選びたいくらいですね~。
コレを見てくれた方が、これからのタコ足選びに少しでも参考にしてくれたら嬉しいです。
コレで排気検証最終回...。
実はですね~、もう一つ管理人やっちゃいました。
なので次回が本当の排気検証の最終回です。
えっ!もういいって?
そんな事いわずにもう1回だけお付き合い下さいましよ~。
っという事で、懲りずに次回もお楽しみに。

2019年4月20日 (土)

昭和車的改造計画(排気検証 タコ足取り付け編)

4月の第三土曜日の今日、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
時々寒い日もありますが、暖かくなってきて作業のしやすい日が多くなってきましたね~。
ココ最近は仕様変更→加工作業→取り付け→テストの繰り返しで忙しいです。
作業の模様や結果は徐々にアップしていこうと思っております。

 

 

 

 

今日は「昭和車的改造計画(排気検証 タコ足取り付け編)」と言う事で語ってみようと思います。

 

 

 

 

バンテージを巻き終わったフジツボ新タコ足を取り付けていこうと思います。
先回も言いましたが、このタコ足はGX71用(GX61に取り付けできるようステアリングギアボックスは逃がしてあります)なので触媒への角度が違います。
なので、切断、溶接加工が必要となります。
あとはトラストを外して取り付けるのみです。
Gx61-001_2  
取り外すに当たって、一番前側のスタッドボルトが長くてタコ足が抜けません。
ウォーターポンプASSYに当たってしまうんです。
場所も悪くスタッドボルトリムーバーも入らないので、ココは潔く切断。
Gx61-002
コレも前提に、フジツボタコ足にはショートスタッドボルト一式も付属してくれているので安心。
こういう親切なセットは本当にありがたいんですよね。
作業がはかどります。
購入後に詳しく付属品の説明も連絡頂きました。
タケシタさんのGXユーザーへの良心を感じます。

 

 

あとは取り付けるのみ。
Gx61-014_1  

おぉ! 

Gx61-015_1  

おおぉ!! 
 
Gx61-016  

うおぉ~!!!
って良い写真撮れてないじゃんかぁ~。
サクション着ける前に撮れば良かった、ごめんなさい。
まぁ無事取り付けできたので良かった良かった。
Gx61-010_1  

ちなみにフレームとの位置関係はこんな感じ。
丁度良いですね~。
コレ以上近いと熱の問題もあるし、純正触媒も着かなきゃダメなのでベストじゃないでしょうか。
そもそもトラストを短縮せずに使っていた私からしてみれば、完璧な位置です。

 

さぁ、ではフジツボタコ足神話の検証と参りましょうか。
まずはフジツボタコ足+50パイ触媒ストレート+50パイストレートマフラーから。
エンジン始動、おぉ、明らかに排気音がデカくなった。
トラストよりも全然大きい。
太くなった事が影響しているんでしょうが、こんなに排気音が大きくなるとは驚きです。
軽く吹かしてみると、確かに軽く吹け上がる。
回転の上がり下がりが軽いですね。
印象としては排気抵抗が少なくなった事で、エンジンが軽やかになった印象です。 

 
さっそくテスト走行です。
トラストと比べて、回転の上昇が速い。
明らかに中、高回転仕様の特性のタコ足ですね。
トルク特性はトラストだと3000回転から十分にトルクが出て、そんなに回さなくても良く走りました。
フジツボは3000回転台のトルクは明確に痩せましたね。
はっきりとトルクバンドが上に移ったことが判ります。
良い感じにトルクが出てくるのは4000回転から。
4000回転を超えてくると、グッと盛り上がってきます。
初期1Gの高回転特性に合っているのかもしれません。

 

では中、高回転ですが明らかにトラストより回ります。
トラストだと美味しい回転が3000~6000回転。
私の場合は6速と言う事もありますが、実戦的に6500回転でのシフトアップで走ってました。
6500回転以上は明らかにトルク、パワー共に落ち込むので、無理な高回転はエンジンにダメージがいくだけなのでそれ以上はあまり回しませんでしたね。
それでもクロスギヤのお陰で十分な加速力でした。
フジツボタコ足はトラストに比べて5000~7000回転が良く回る。
それでも触媒ストレート以降が50パイのままなので、6500以降は少し重さを感じる。
ちなみに5000回転以降のパワー感は上がりましたね。
全開で踏んで、最高速までの到達時間は短くなりましたよ。
特に違いを感じたのは3速から4速の130キロ前後の加速感。
ギヤがクロスしていて回転の落ち込みが少なく、高回転を維持できるので完全にフジツボの美味しいところに釘付けにできる。
130キロくらいになると空気抵抗も大きくなって加速が辛くなってくるんですが、それでもグイグイ進みます。
この辺はフジツボの高回転のポテンシャルを存分に体感できましたよ。

 

ココでまたひとつテスト。
とりあえず触媒ストレートを60パイのものに換えて、メインは50パイのままテストしてみましょう。
Gx61-008   
上が60パイで下が50パイ。
結構太さが違いますよね。
この部分が60パイになっただけでどれくらい違いがでるのか気になります。

 
フジツボタコ足+60パイ触媒ストレート+50パイストレートマフラー仕様。
エンジン始動、もうひとつ音が大きくなりましたね。
本当に?って思う方もいるかと思いますが、太さは音量に直結します。
軽く吹かした感じも50パイよりも良いかも。
また一段と軽い感じがしますねぇ。
ちなみにマフラーの50パイ入り口の段差を削って、角を斜めに落として組みました。
走り出して変化を感じたのは4500から上のトルクの盛り上がり感が良くなった。
簡単に言うと速くなりましたね。
6500近辺のトルクの落ち込み感も少し改善した感じで、7000回転がすぐ届く。
これ結構イイかも。
レスポンス、トルク、パワーのバランスがなかなか良い。
3000~4500くらいの中速域は完全にトラストに軍配が上がりますが、高回転は断然フジツボの勝利。
全開領域の速さはフジツボの本領発揮ですね。
6速化してある相棒には、フジツボは結構合ってると思います。

 

 

 

 

検証のまとめです。
1週間、さまざまなシチュエーションでテストしてみて、タコ足一つでココまで違うもんかと思うほどの変化に私も驚きました。
ではトラストですが、ノーマル1G-Gの弱点でもある低、中回転のトルクの細さを改善してレスポンス良く全開転域まで持ち上げる事ができるタコ足だと思います。
触媒ストレートで50パイのストレートマフラーでもトルク感があって、ストリートでよく使う回転域はとっても良く走る。
ノーマルよりもはるかに高回転も伸びるので、凄く使いやすいタコ足だと思います。
これならMTのみならず、ATでもマッチングが良いんじゃないかな。
あとトラストは未だに新品購入できますし、何より値段が超良心的。
コストパフォーマンス最高の素晴らしいタコ足です。
改めてトラストの良さを再認識しましたね。

 
フジツボタコ足ですが、フジツボ神話は十分に体感できましたよ。
高回転のレスポンス、パワー、確かにフジツボは素晴らしい。
高回転の伸びのよさは、高回転仕様の初期1Gの性能を目一杯引き出してると思います。
しかし一つ思う事は低速トルクの細さ。
これは高回転の良さの代償と言えます。
ノーマル5速、4.1ファイナル(GX61)だとフジツボを生かしきれないかも。
特にATではツラいな。
あと感じた事はタコ足の容量の大きさ。
ノーマル1Gにはこのタコ足、使いきれませんね。
最低でもハイカム、理想はボアアップ+ハイカムですね。
トラストはノーマル1Gでベストマッチな感じですが、フジツボはNAライトチューンからNAフルチューンまで対応できる容量の大きさを感じます。
2200+ハイカムあたりだと物凄く良いフィーリングを出せるんじゃないかな。
ん~このタコ足を着けると、エンジンチューンしたくなりますね~。
そのくらい潜在的なポテンシャルを感じる。
フジツボ神話、たしかに生きてます。

 

そうそう、私、あまり音を気にしていないので音に関してコメントしてなかったですね。
排気音ですが、トラストと比べると明らかに音が整っている。
綺麗な6気筒の音出しますよ。
トラストはすこしゴロゴロ感のある排気音ですが、フジツボはその辺はファ~ンって感じ。
ん~、音の表現を言葉でってのは難しいッス。
整った音が出ているのは間違いなので、この辺からもエキマニでの排気干渉が少ないんだろうなという事は感じます。
排気干渉の少なさが、高回転の性能の良さに繋がっているんじゃないでしょうか。

 

 

 

 

 

いやぁ、今回はタコ足交換のレポートでした。
少しは参考になりましたでしょうか?
なかなかタコ足交換ってのはコストもかかりますし、手軽にって訳にいかない。
だからこそ交換したらどうなの?って気になっている方も多いと思います。
この記事ですこしでも参考にして頂けたら、管理人はとっても嬉しいです。
ってじつは排気検証、ココで終りませんよ~。
次回、更なる変更、テストをしたいと思います。
次回もお楽しみに。

2019年4月13日 (土)

昭和車的改造計画(排気検証 続編)

4月の第二土曜日の今日、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
新潟も桜があちこちで開花しまして、正に春爛漫でございます。
桜をバックに昭和車スナップ撮りたいですね~。
今日は天気も良いし、相棒と桜を撮りにでかけようかな。

 

 

 

 

今日は「昭和車的改造計画(排気検証 続編)」と言う事で語ってみようと思います。

 

 

 

 

タコ足交換の効果、変化をより楽しむ為に、ココで改めてお勉強。
最近は排気音が良くなるからと、GX+タコ足はド定番の改造メニューになりましたね。
では純正エキマニから社外タコ足に換えて、なにがどう良くなるのかを改めて考えて見ましょう。
タコ足の主な目的は排気効率の向上。
エンジンで燃焼した高温の排気ガスは、できれば早く排気したい。
素早く排気する事で、新気(新しい混合気)を取り入れやすくなる。
特に中高回転時、排気ガスの量が多くなるとき、より効率良く抜ける事で馬力を出しやすくなる。
ではなぜタコ足にする事で良くなるのか?
純正よりも太くなったり、各気筒からの長さを合わせる事でよりスムーズに抵抗を少なくします。
そしてより排気慣性効果を上げようという事です。

 

排気慣性効果とは、各気筒から高温高圧で出てきた排気ガスは排気流速を持っています。
排気ガスも気体ですから質量を持っていますので、流速が速いと言う事は後ろに負圧を生じます。
その負圧が別の気筒から排気されるガスを引っ張ろうとします。
これが排気慣性効果と言います。
高温になった燃焼ガスを出来るだけ素早くエンジンから抜く事で、エンジンの排気周りの温度上昇を少なくし、さらにシリンダーから素早く抜くときの負圧が新規を吸い込んでくれる吸気慣性効果を生み出す。
そうする事でエンジンはより効率よく回る事が出来るわけです。

 

一つ例を挙げましょう。
単車に乗っていた方で少しやんちゃした方ならわかると思いますが、4気筒の単車のマフラーを腹下バラチョンにすると凄く遅くなるんです。
集合させていたマフラーの集合部手前で切り、4本バラバラにする事をバラチョンにすると言います。
バラチョンにした事でエキマニ内部で発生していた排気慣性効果が無くなります。
排気慣性効果がなくなると言う事は排気流速が落ちて、吸気慣性効果も落ちる。
よって効率よくシリンダーに新気を充填できずにパワーが落ちる。
エンジンのメカニズムって面白いですね。

 

そしてより中高回転時の排気効率を上げていこうというのがタコ足の狙いです。
太さや長さ、集合のさせ方等々を工夫変更する事で、より自分の求めている回転領域での性能向上を狙います。
そこで排気干渉と等長という言葉が出てきます。
ザックリと排気干渉とは何かというと、排気ガス同士がぶつかり合う事を言います。
等長とはなにかというと、集合までのパイプの長さが同じ事を等長と言います。
排気がぶつかり合う事でそこで排気抵抗が生まれるので、出来るだけ排気干渉は無くした方が良いと言われてきました。
そこで社外のエキマニで各気筒のパイプ長をあわせる事で排気を干渉させないようにするわけです。
しかし厳密に言うと、等長にすれば排気干渉が起きないというわけではないのです。
パイプの曲折率や温度、色々な要素がありそのエンジン、車に合わせてあえて非等長にする事で排気タイミングを作っている車もあります。
特に超高級なスポーツカーなんかはそうですね。
またあえて排気干渉を作ることで慣性効果を生み出す手法もあり、エキマニはただ素早く抜けば良いという単純なものではない事が良くわかると思います。
まとめとして、排気ガスには質量、流速、抵抗があり、排気慣性効果、吸気慣性効果がエキマニの重要要素だという事を踏まえて、タコ足を考えてみましょう。

 

そうそう、タコ足のデメリットの一つが熱問題。
純正の鋳物からタコ足にする事で、熱害が凄くなるんです。
GX系の場合、ブレーキ、クラッチのマスターシリンダーやデスビ、GX61はステアリングギヤボックス等々かなり熱害を受けやすい。
これはタコ足交換で一番気をつけなくちゃいけません。
せっかくのタコ足で車を壊してしまったら意味が無い。
と言う事で、私はバンテージを巻きます。
今まではバンテージを巻いてない分(前オーナーがタコ足装着の為)、遮熱版や遮熱材で対応してきました。
今回は良い機会なので、しっかり巻いちゃいましょう!

Gx61-018

チタニウムエキゾーストラップ20M。
チタン製で耐久性がとても良いらしい。
昔からあるバンテージは年数が経つとボロボロになっちゃうんですが、コレはかなり長持ちするみたい。
しかもこの色、カッコイイっすね~。
渋いチタンゴールドがオトナな高級感を感じます。
普通の包帯みたいなのと比べても、私はコッチが良いですね~。
かつては普通のバンテージ使ってましたけどね。
今は良い品物が多く出ているので、とても良い時代になりました。

 

ちなみに20Mを巻いてみます。
Gx61-019

予想通り、全然足りません(笑。
このチタンラップはさすがにお値段が良いので貧乏人の私にはキツイんですが、1度巻いたらそうそう外すものでもないのでやっぱり耐久性の良いものがベストですよね。
ということでもう20M買い足しました。
Gx61-025

巻き上げ完了。
ちなみにこのタコ足はGX71用なので、GX61に使う場合は触媒接続部の角度の変更をしなくちゃいけません。
そのために、加工部は後で巻きます。
Gx61-028  

苦労したのがこの集合部。
パイプ同士も近くて複雑な形状になっており、かなり手こずります。
あと6気筒は時間が掛かる。
さすがに疲れましたね~。
Gx61-030

この2の部分も間隔が狭く大変。
マイナスドライバーで押し込みながらなんとか巻きました。

 

ちなみにバンテージを巻く事で排気温度を下げないというメリットもあります。
排気温度を下げないと言う事は高温、高圧を保つ事ができる。
そうすると排気流速の速さを保つ事ができるので、よりタコ足効果が上がると言われてます。
まぁ効果の程は人、車それぞれ差があると思うのであえて述べません。
何よりも熱害対策が出来た事で、安心して全開に出来ます。

 

 

 

さぁ、下準備はできましたよ~。
次は取り付け作業とまいりましょうか。
次回もお楽しみに。

2019年4月 6日 (土)

昭和車的改造計画(排気検証編)

4月の第一土曜日の今日、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
新年度、新学期始まりましたね~。
皆さんは良いスタート切れましたでしょうか?
さぁ春風に誘われて、昭和車で出かけましょう。

 

 

 

 

今日は「昭和車的改造計画(排気検証編)」と言う事で語ってみようと思います。

 

 

 

 

我がGX61も2005年に我が相棒となって早14年目。
色々と仕様変更してきました。
そんな中、50パイのメインマフラーのタイコがそろそろ腐食が進んできて穴が開き始めた。
メインパイプは何度か補修しているので、最悪タイコ変更すればまだまだいける。
車検対策もあるし、交換も含めてマフラーを考えなきゃと思ってました。
そんな時、ふと思い出したのがタコ足。
相棒で唯一前オーナー仕様から変更していなかった部品がタコ足。
定番のトラスト製で実に元気にエンジンも回ってくれて、お気に入りで使ってきました。
1Gにトラストタコ足は実に良いフィーリングをもたらしてくれてます。

 

 

そして先日、何かの記事で「伝説のフジツボタコ足、1Gとの最強の相性。全てにおいて性能が最高」と書いてあった。
確かに多くのGXオーナーさんが愛用している事からも素晴らしい逸品なんでしょう。
オクでも中古が超高額で取引されてましたしね。
ですが私的には何十年も前の錆びた中古に20万なんて大金出せません。
新品なら頑張って買っても良いけど、中古は錆びて痩せてるかもしれないし曲がりやクラックも心配。
そう思ってずっとスルーしてきました。

 

そんな昨年末、九州のGXで有名なタケシタさんがフジツボと共同開発で再販したと情報入手。
新品でしかも本家フジツボ製。
これなら文句無く、安心して購入できる。
なにせ老舗のフジツボ製ですから間違いないクオリティ。
少しずつ溜めたお金でなんとか購入できそうだし、今回は思い切って購入を決めました。
前からフジツボタコ足には興味もありましたし、世間で言われる「フジツボ神話」なるものの検証もしてみたい。
本当に噂されるだけの性能があるのか、やはりここは管理人的辛口に迫ってみようと思います。
はっきり言いますが、性能に満足できない場合は潔く取り外しますよ。
まぁ今回のネタは、フジツボタコ足を購入したい方のガイドとして見て頂ければ幸いです。

 

 

Gx61-001_1
おぉフジツボの箱、久しぶりだな~。
EP82以来のフジツボです。
Gx61-004  
新品はやっぱりイイネ~。
色々と付属品も付いてます。
Gx61-010  
ガスケットにスタッドボルト。
ミッション位置を下げるスペーサーにミッションメンバーのロングボルト。
いたれりつくせりで親切にセットしてくれてます。
これなら安心して組めますね~、とっても良心的。
早速、現物をチェックです。
Gx61-017  
第一印象は、とても軽い。
6気筒用で触媒まで一体にしては軽いですよ。
これはイイですね~。
軽いと言う事は「走る曲がる止まる」全てに良い効果をもたらします。
Gx61-015 
溶接も綺麗ですね~。
さすがフジツボクオリティですね。
これなら高額も納得です。
Gx61-014 
興味深いのがココ。 
3気筒ずつの集合部ですが、三又を使わずに集合させているんですね~。
なるほど、この辺はトラストとかなり違いますね。
Gx61-013 
ここは2-1の集合部。
ここもかなり緩やかに集合させて、できるだけ抵抗にならないような造りになってます。
メーカーの考え方が随所に見てとれますね。
Gx61-011  
最後に往年のF刻印。
マニア泣かせですね。

 

こうして現物を手に見てみると、トラストとは考え方が全然違う事に気づきます。
管理人的検証を論じてみましょう。
まずはパイプ径の違い。
トラストよりもフジツボの方が太い。
集合までも少し太いですが、一番違うのが2から1の部分。
触媒前で60パイで集合させてます。
これは1Gとしては太いですよ。
2の部分も太いですが、メインで60パイには驚いた。
あとは集合のさせ方。
とにかく急激に集合させるというより、できるだけなだらかに集合させようとしてる。
全体的に排気抵抗を減らしたいという造り方に見えますね。
あとはトラストに比べるとパイプ長が長い。
集合までのパイプの取り回し方もそうですが、6-2に集合してから割と真下方向に下ろして、強い角度で曲げて触媒に向います。
最終的な集合部までの長さを長く取った方がトルクが出ると言われているので、この辺はトルク狙いかな。
判りやすく書くと

 

パイプ長は、フジツボが長くトルク型で、トラストは短く高回転型。
太さはフジツボが太く高回転型で、トラストは細くトルク型。
集合までの長さは、フジツボが長くトルク型で、トラストは短く高回転型。

 

という感じですね。
こうして比べてみると、メーカーの設計の思想は全く逆に感じます。
エキマニ(タコ足)でエンジンの性格はガラリと変る。
かなり性能に影響の大きい、重要な部品だけにどのような違いが出るか非常に興味があります。
もともと高回転型でトルクの細い初期1G-Gエンジン。
どちらが相性が良いのか、ここはしっかりと比べてみたい。
ちなみにマフラーはメイン50パイの今までのままのストレートマフラーで検証してみます。

 

次回に続く

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